新旧の漢字

漢字にはいつも悩まされます
とくに旧字体はやっかいですね

と言いますのは位牌の文字彫刻での話なんですよ
位牌のご注文をいただくと5~6人中に一度はあります

今日はめぐむと言う漢字でした
今の学校で習うのは「恵」ですが、
年配の方のお名前には「惠」とありました
普段は自分の名前でも略して書いていたとしても
お位牌となれば戸籍謄本上の名前にこだわられる方は多いですね
(もちろんこの件には私も賛同出来ます)

人の姓名はどんどん今の文字に統一されていき
今後はこのようなことも徐々に無くなって行くと思われますが

やっかいなのはむしろ

お寺様が授けられる戒名(法名)の場合ですね
若いお寺様の中でもあえて今の文字を使われず旧字体を用いられます
昔の文字を大事にこだわりをもたれるのは結構なのですが
戦後の国語教育を受けた私としましてはとまどいます

宗派で教義上特別なものなどは構わないのですが
例えば)
真宗: 「釈」→「釋」
浄土宗: 「誉」→「譽」 
禅宗: 「禅」→「襌」
などなど以下省略

戒名を授ける場合は
俗名の一文字を用いられるケースは致し方ないにしても
お経の文字から引用される場合は
出来るだけ今の常用漢字をお願いしたいものです

例えば)
「摂」→「攝」
「寿」→「壽」
「実」→「實」
「宝」→「寶」
 

当店だけでなく仏事関係者の場合は
どの店でも同じような事は結構年間を通してあるでしょうね